2012年7月30日

何を見たいのか?

参加作家の清水さん、去年から参加している松田さん
と話すなかで、いくつかのアイデアが生まれた。
ここではまだ書けませんが…。

顔を突き合わせて意見を交わすなかで、
互いのツボが刺激され、
自分一人では形にならなかったものが形になる。

これが、企画をすすめるうえでの一番の醍醐味で、
必要な事だと思う。

                        

清水さんにれて、確かにそのとおりだなと思ったのは、
『去年より小規模だからこそ、
 かえって「何を見せたいのか?」をハッキリ
 させる必要がある』ということ。

運営する側にまわることで、いつの間にか「やれる範囲で」
から発想してしまってなかったか?

自分が、はじめて朝鮮学校の門をくぐる来場者だとしたら、去年に続けて足を運ぶ来場者だとしたら、そこに何を期待するのか、何を見て感じたいと思うか?
いま、あらためて考えておきたい。


2012年7月21日

チョコミント味


今日は、ミンファさんの身体表現のWSについて話すために、松田さんの事務所にお邪魔しました。


「国際法務オフィス」と聞いて想像していたものを見事に裏切ってくれました。まず、昭和の香りただようモダーンな建物に胸が高鳴り、学生時代の友人の下宿みたいな部屋にすっかりなごんでしまいました( ^^ )

                             *    *    *  
皆でチョコミントアイスを食べつつ、松田さんが、先日の「在」の話の続き。

” 日本人は「日本人が在日に抱くイメージ」に在日がナーヴァスになっているのでは、と思うあまり、それに触れないようにしてしまうが、実際に話してみるとそうばかりでもない。”


>というのも、多くの日本人にとって在日の存在は単なるイメージでしかないけれど、  在日自身にとっては当然「リアルな現実」と「単なるイメージ」がはっきりしている。


>これは考えれば当たり前のことのようでいて、実際に話してみるまでは実感として分からなかった。僕も話しているなかで「在日のイメージ」を笑いのネタにしているのを聞くと、現実は、政治的なモード(政治的に正しい/正しくない)ばかりでは動いてないよなと思うことがよくある。


>もちろん、すべてをネタで笑いとばせないことも承知でいえば、上に書いたような「イメージの堂々巡り」を一蹴してしまう力があったりする。
>「アート」が一見難しいテーマを扱うとき、そんな「笑い」に学ぶことも多いのかも …云々

     *    *    *    *    *    *   

さて、今日の話題は
「身体表現のWSってなに?」でした

ミンファさんによれば…


” 身体や言葉を通した対話 ”


” 出来上がった作品より、何を感じ変化したかが重要 "


" その人が持っている何か、熱をピックアップし、 時間軸上にコラージュする "

" テーマは人が人を赦していくということ ”

松田さんは9、10月と仕事が忙しくなるということで、とりあえず8月までは一緒にWSをやってみようということになりました。

 
 *    *    *    *  


ミンファさんの本職は身体表現ですが、
こうして日常的に話しているときの身の動きもなんだかいいですね(写真を沢山とってしまった…)。
で、興味深いのは、所作だけでなく言葉の選び方のセンスや細やかさにも、ハッとすることがあるということ。


身体表現と言語表現は、自分が意識する以上に結びついている。特に、自分も含めて一般に言葉の世界にウェイトを置いている人は、体が硬い人が多いように思う。
逆に田中泯のように、踊り手が優れた書き手であることは多い。
むかし読んだ、竹内敏晴のとばが劈かれるとき』でも探して読んでみるかな。

…それにしても、何故ぼくと松田さんなのか?
とは思うのだが、これは考えてもしょうがない。
選んでくれたミンファさん本人も「直感」と言ってるのだから。
またとないチャンス、WSを通じて感じたことをブログに記していきたい。



というわけで「また遊びに来ます」と思わず
言ってしまいそうなアットホーム感でした …( ´


…が、ここは「まつだ国際法務オフィス」です。あしからず


2012年7月18日

「在」にて

今月は「在」にて

先月に引き続いて
食事とお酒を交えつつの会でした

ゴンチャさんの呼びかけで
倉敷から二人、初めての参加者に来て頂きました。
お二人とも活動に共鳴してくださり
盛況な会になりました ( ^ ^ )

* * * *


初参加された朝鮮新報の元記者さんに
松田さんが「どぶろく(プロジェクト)」について質問。

(※ようやくブログでも話せますが、
松田さんは「どぶろく」について調べることは、
過去の辛い記憶を呼び起こすことにもなるのだから
上辺だけをなぞったものにならないように、
慎重な上にも慎重に…という意見でした。)

で、そんな松田さんの憂慮への返答は…

”酒のはなしと政治のはなしは別もの”
”面白そうだからやってみれば”
というもの


“ 今、日本ではマッコリが流行ってるけど、
逆に韓国では清酒をつくろうとしている。
「濁り酒」と「清酒」に反映された文化や風土について、
実際にお酒を造っている人に話してもらうと面白いかも ”
というアイディアも頂きました


戦後在日の様々な記憶が溶け込んだ
「どぶろく」とりあげて表現していくうえで、
松田さんの憂慮を忘れれば表面的なものになるかもしれない。
逆に、配慮が行き過ぎて
表現が萎縮してしまえば観る人には届かないだろう。

また、アートを通じた活動についても
“ 結果を気にせずに、ワクワクするものを(良い意味で)無責任にやってみればいい。
結果を気にすれば、その枠の中でしかできないから ”
という力強いことばを(ガウディの聖家族教会を引き合いに!)いただきました。

いや〜勇気づけられますね( ° ∀ ° )=3

* * * *


これまでダイアローグの裏メンバーだった
ゴンチャさんですが、ここに来て表舞台に?

締めの一言を求められて…
「熱い人は熱い人と会うべきなんですよ !
「あけましておめでとう!」f ^ ^ ;)?

2012年7月12日

ジュンナンさん便り/ソウル

DMZ(非武装中立地帯)ツアー出発前の
ソン・ジュンナンさんからメールをいただきました!

作家さんが旅をするなかで見たこと感じたことを共有できるのは、
たとえそれが直接作品につながるものではなくとも、魅力的です。
ジュンナンさんの場合は作品の構想につながっている
ようですね( ^ ^ )
                         

■ソルでは毎日歩いています 
「戦争記念館や歴史博物館UN墓地(日本のお寺のよ)など
改めて日本とのかかわりが多いんだなぁと感じています
韓国に居て日本を感じています(感じているといか考えるとい)
自分が在日だからでしょかね。。」

■文化と生活の距離がとても近いです
「地方ル関係なく
パブリックアートや芸術がまちに介入している
エリア(プロジェクトのよなもの)がたくさんあります
例えば純粋な作品だけでなく案内板や壁の落書き
置いてあるイスとか灰皿なども作品のよです。」

「ダイアローグも作品の大小にかかわらず
色んな面白いものが会場にいたるところにあることで
結果的に学校をみせることにつながるのでは
考えながらォッチしていました。」
 
    *  *  *  *  *  *  


■ダイアローグ作品について/前の案から発展したもの

窓の作品
ゴミ(資材)の山の輪郭を色のとおりになぞる
たくさんのいろがあることがわかる
きれいかきたないかわからない感じ
輪郭だけあることで屋上の作品のよ
外の景色をもっとみるよになる
捨てられたゴミ(資材)の山ない学校がリンクする


F奥の壁
外から見た学校のシルエットをグレーの色で描写する
外からの絵になる学校のフォルムを学校内の壁に描く
藤田の田んぼの土(交渉してわけていただき)で描いてもいいかなぁ
と思います外のものを中にもってくるイメージ




当新田食堂(ゴンチャさん邸

一つの会場として機能させたい
ホルモンどんの絵を描いて飾る
駐車場の白線にセットン柄をラッピングできないか考え中
  もちろん現状復帰できる素材

                         


「内から、朝鮮学校をどう見ていたか、
 外から、朝鮮学校はどう見られていたか」
プレイベントで発せられたこの問いは
昨年、本田さんの「クロスポイント」として実を結んだ。


今年ジュンナンさんが次々に繰り出すアイディアは、
外の風景を内に取り込み、内の風景を外へと増殖させる。

ジュンナンさんには、どんどん
内/外を隔てる境を、行ったり来たりして欲しい。
ポトポトとカラフルなペンキを垂らしながら。








2012年7月7日

ミンファさん学校初訪問


ミンファさんと朝鮮学校の下見に行ってきました。
清水さん、松田さんも一緒です。



常設展示の岡田さんの『うみながめ』。
松田さんが慣れた感じで作品をミンファさんに解説してくれています。
去年の会期中、お客さんにたくさん案内しましたよね。




清水さんが剥製の置かれた部屋で、日本キジと朝鮮(高麗)キジについて興味深いはなしを披露。
『桃太郎』などの絵本に描かれる白い襟巻きを巻いたようなキジは、日本キジでなく朝鮮キジだそうです。
しばらく前、清水さんが日本の「国鳥」であるキジをテーマに作品を考えていると聞いてましたが…、思いがけない形でこの学校と交叉してきたのでは( ^^ )。
『ぼくは12歳』のときもそうでしたが、コツコツ地面を掘っていると偶然なにかに掘り当たる感じが面白いですね。







セットンカラーは色あせることなく、あいかわらず気持ちのいい空間です。










階段の踊り場から見える、
体育館と校舎をつなぐ面白いスペース。
先生の目が届かなそうな、空間の遊び。

ミンファさんが、今日歩いた校舎から何を受け取り、どんな表現を結ぶのか…、きっと僕の強ばった身体では感じ取れないもの、表現できないものがあると想像をめぐらせるのも楽しいです。








都重さんお世話になりました!





下見の後、倉式珈琲へ。
ミンファさんの気持ちいい笑いにつられて、
あれやこれやと話しこむ。
こういう時間をいくつも積み重ねて行けたら、
きっといいものができると思う。